- GA4のイベントとは?
- イベントの設定方法を知りたい
- GA4のおすすめのイベント設定は?
GA4では、サイト上のユーザーの行動をイベント単位で計測をします。
従来のアナリティクス(ユニバーサルアナリティクス)ではページ単位で計測をしていましたが、GA4では全てイベントという単位で計測します。
・イベントの種類
・イベントを設定する方法
GA4の初期設定はこちらの記事で確認できます。
GA4のおすすめ初期設定・WordPressへの導入方法と設定方法
目次
GA4のイベントとは?
GA4のイベントとは、サイト上でのユーザーの行動を測定する単位のことです。
GA4では、ユーザーによるページの読み込みや、リンクのクリック、キーイベントなどをすべて「イベント」という単位で計測します。
イベントを計測するメリットと特徴
これまでのアナリティクスは主にページの移動などを元にした計測を行っていましたが、GA4ではページの遷移やクリックなどのアクションを「イベント」として計測しています。
「イベント」は、「イベント名」と「パラメータ」という組み合わせで構成されています。
詳細なデータを収集できる
ページ単位の移動だけでなく、どこまでスクロールされたのかや、どの部分をクリックされたのかなど、詳細なデータを取得できます。
ウェブとアプリを横断して計測できる
GA4はアプリ上での計測にも対応しているので、アプリとウェブの横断的な解析もできるようになりました。
同じユーザーを紐づけて解析できるので、より正確な動作を確認できます。
予測機能も使える
GA4ではGoogleの機械学習を用いて、ユーザーの今後の行動を予測できます。
例えば、過去28日間に行ったユーザーの操作によって、今後7日間以内に特定のキーイベントを達成する可能性などを予測できます。
イベントの種類
GA4で設定、取得できるイベントは以下の4つに分類されています。
- 自動収集イベント
- 拡張計測機能イベント
- 推奨イベント
- カスタムイベント
自動収集イベント
自動収集イベントとは、GA4の基本タグを設置するだけで自動的に計測されるイベントのことです。
具体的には以下のようなイベントです。
イベント名 | 説明 |
---|---|
page_view | ページを閲覧した時 |
first_visit | サイトにユーザーが初めて訪問した時 |
session_start | ユーザーがサイトを利用した時 |
これらのイベントのデータは、特別な設定をしなくてもGA4のタグが機能していれば自動的に収集されます。
すべての自動収集イベントの一覧はGA4の公式ページで確認できます。
参考
GA4 自動収集イベントアナリティクスヘルプ
GA4で表示回数を確認する方法はこちらの記事で解説しています。
GA4の表示回数とは?ページごとの表示回数を確認する方法
拡張計測機能イベント
拡張計測機能イベントは、拡張計測機能を有効にしている場合に収集されるイベントです。
デフォルトで有効になっていますが、確認が必要です。
具体的には以下のイベントが追加されます。
イベント名 | 説明 |
---|---|
click | 外部リンクをクリックする時 |
file_download | ファイルに移動するリンクをクリックする時 |
scroll | 各ページの下まで初めてスクロールした時 (垂直方向に90%まで) |
view_search_results | 検索結果ページが表示されるたびに記録 |
すべての拡張計測機能イベントの一覧はGA4の公式ページで確認できます。
参考
GA4 拡張計測機能イベントアナリティクスヘルプ
推奨イベント
推奨イベントは、ECサイト向けや目的に合わせてあらかじめテンプレート化されているイベントです。
名前とパラメータが事前に定義されています。
自動で収集されないので、追加の設定が必要です。
特にECサイトであれば以下のようなイベントを追加するのがおすすめです。
イベント名 | 説明 |
---|---|
add_to_cart | ユーザーがカートに商品を追加した時 |
begin_checkout | ユーザーが購入手続きを開始した時 |
purchase | ユーザーが商品を購入した時 |
login | ユーザーがログインした時 |
share | ユーザーがコンテンツを共有した時 |
すべての推奨イベントの一覧はGA4の公式ページで確認できます。
参考
GA4 推奨イベントアナリティクスヘルプ
カスタムイベント
カスタムイベントとは、GA4で自動的に収集されない情報を収集するために任意で定義するイベントのことです。
上記の自動収集イベント、拡張計測機能イベント、推奨イベントにもないイベントは、カスタムイベントとして設定できます。
カスタムイベントは、任意のイベント名とパラメータを定義することで作成できます。
GA4で外部リンクのクリック数を確認する方法はこちらの記事で解説しています。
GA4で外部リンクのクリック数を計測する方法・キーイベントの設定方法
イベントの構成
イベントは、「イベント名」と「イベントパラメータ」の組み合わせで構成されています。
イベント名とは
イベント名とはイベントを示す名称です。
あらかじめ設定されているイベント名の他に、自分で作る場合はイベント名を設定できます。
パラメータとは
パラメータとは、計測するイベントに付加される情報のことです。
代表的なパラメータは以下のようなものです。
イベント名 | パラメータ |
---|---|
page_view (ページビュー) | page_location(ページのURL) page_referrer(前のページのURL) |
click (クリック) | link_domain link_url |
file_download (ファイルダウンロード) | file_extension file_name |
イベントの設定方法
GA4で自動収集や拡張計測機能イベントで収集できないイベントのデータは、手動で設定が必要です。
イベントを設定するには
・GA4で設定する方法と、
・Googleタグマネージャー(GTM)で設定する方法
の2通りあります。
カスタムイベントを設定するポイント
カスタムイベントを設置する前に、計測したいデータが「自動収集イベント」「測定機能強化イベント」「推奨イベント」の中に合ったものがないかを確認しましょう。
既にあるイベントを作成する必要はないからです。
カスタムイベントを作成する場合は、わかりやすい名前を付けておきましょう。
後任の人がなんのイベントなのかがわかるようにしましょう。
GA4でカスタムイベントを設定する方法
- 設定が比較的簡単
- GA4だけで完結する
「イベントを作成」をクリックするとイベント作成の画面が開きます。
パラメータ:イベントが発生する場所や方法などの情報です。
演算子:パラメータの条件を決めるための「次と等しい、次を含む、以上、以下」などをプルダウンから選択します。
値:任意の値を設定します。
上記の例では、ページのURL「/thanks」が閲覧された時に、「お問合せ完了」とする、という定義をしたものです。
管理画面のイベント一覧や、レポートにはすぐに反映されません。
Googleタグマネージャー(GTM)でカスタムイベントを設定する方法
- GA4だけではできない設定ができる
- イベントタグの管理をしやすい
計測されているイベントを確認する方法
現在計測されている各イベントは、GA4の管理画面から確認できます。
管理画面から該当のプロパティの中にある「イベント」を開きます。
イベント名とイベントが発生した件数、ユーザー数が表示されます。
数値が表示されていればそのイベントが計測できていることを確認できます。
ただし、設定したばかりのイベントはすぐには表示されません。
設定後、数時間から1日程度待ってから確認してください。
イベントに関するよくある質問
イベント名は大文字と小文字なども区別するので、表記が少し違うだけでも別のイベントとして計測されます。
ただし、大文字と小文字も区別するので、少しでも変更をすると新しいイベントとして扱われます。
パーマリンクの設定と同様に、英数字で設定するのがおすすめです。
キーイベントは、サイト上でユーザーに取ってもらいたい行動のことです。
例えば、ショッピングサイトであれば購入のイベントや、アフィリエイトブログの場合はASPへのリンクをクリックされた数をキーイベントとして設置します。
まとめ
・必要なイベントは自動的に収集できる。
・独自のイベントを作るにはカスタムイベントを利用する。
GA4の初期設定はこちらの記事で確認できます。
GA4のおすすめ初期設定・WordPressへの導入方法と設定方法